Meray blog
2021.10.06
タイトル:生きるために大事なこと
こんにちは。就労移行支援merayの利用者のたつみです。
歩いているとキンモクセイがあちらこちらから香ってきます。
台風でかなり落ちてしまってもまた新たに咲いているようで、生きていくための力を感じるこの頃です。
今日は、人にとって生きるために大事なことについて考えたプログラムのお話です。
その名も「ストレスマネジメント ―生きる姿勢―」。
参加した利用者の方に、職員さんが付箋を何枚か配ります。
そしてニコニコ顔で、ホワイトボードに大きな十字線を引きました。どうやら、分布図のようです。
縦軸は「簡単」と「難しい」、横軸は「自分」と「他人」。
「皆さんは、生きるために必要な力ってなんだと思いますか?今配った紙に、これだ!と思うものを書いてみてください」
戸惑いながら、利用者の皆さんがペンを走らせます。最初は困った顔をしていた人も、段々と書くコツが分かってきたようでスラスラと一枚ごとに書いていました。
全員が書けたところで、今度はそれを一斉にホワイトボードの分布図に貼り付けていきます。
「あっ、同じの書いてる」「字が綺麗ですね!」「ありがとうございます。これ、素敵な発想ですね」「これは自分寄りかなあ」「どっちかっていうと他人な気がするかも」
思い思いの感想を述べながら貼り終わって全体を見てみると、ホワイトボードいっぱいに付箋が広がりました。
「経済力」、「自活力」「整理整頓できる」など生活の基盤になることから「コミュニケーション力」「集団適応力」「人の話を聞く力」など、人と関わるうえで大切なことまで、分類は多岐に渡ります。特に「ストレス耐性」「自衛」「楽しいことを見つける力」「完璧を求めない」など、精神面に大きくかかわるものが目立ちました。
上下を比較するとなんとなく下……「難しい」に寄った分類になっているように見えます。
「これが皆さんの思う『生きていくために必要な力』ですね。気になるものをピックアップしていきましょう」
眺めれば眺めるほど色々な発見があります。利用者さん同士で同じことを書いているのはもちろん、自分では思いつかないような発想をしている方もいました。
何よりも驚いたのは、同じ内容なのに貼り付けた位置が人によって違うことです。
「Aさんにとってこの項目は他人寄りで簡単ですが、Bさんにとっては自分寄りで難しいみたいですね。どうしてここに貼り付けたんですか?」
「この発想面白いですね。どういう気持ちで書きましたか?」
飛び交う質問に、書いた人が思い思いの言葉で答えていきます。
自分ではできなくてはと思っているけれど出来なくて……という声が多く上がりました。
「今の皆さんにとって、難しいと思うことは沢山ありますね。では、理想でこれらを分類するとどうなるかやってみましょう」
「理想でやると軒並み上になりませんか?」
「上に持っていくものは多く出るとは思いますが、現実問題難しいものとかは難しいに分類されると思います」
理想としてはどうなるか、皆で意見を交わしては職員の方が貼り直してくださいます。ちょっとずつ、下にあった付箋が上の方に貼られるようになりました。
また、話す中であなたは出来ていると思うからこっちじゃない?と位置を変更することもありました。
最後にはバランス良く、ちょっと上よりな分布図が完成しました。
生きるために必要な力……必要なことって、考えてみると結構たくさんあります。
自分が生きるために必要なことを出来ているか?と考えたとき、出来ていない、出来る気がしない、難しい……と自己肯定出来ず落ち込んでしまいがちです。
経済的に自立していないことだったり、生活リズムが上手く整いきらなくて「こんなこともできない自分なんて……」と悲しくなってしまう人もいるのではないでしょうか。
でもきっとそんな悩みを持っている人は、自分以外にもたくさんいます。お互いにそんな悩みを話せる人がいたら、少しずつ生きる力を取り戻していけるのではないでしょうか。
ちなみに私は、そんな気持ちを込めて「居場所」「自分と気持ちを共有できる人」を生きるために必要な力として書きました。
以前なら「とても難しい」と考えていましたが、今なら「ちょっと難しい」くらいになっているような気がします。
パニック障害、不安障害、うつ、統合失調症、発達障害などで、「働きたい」けれど「働けない」と困っている方が、「働ける」ようになって自分の力で生きていくためのお手伝いをしています。
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