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人と関わる練習、SST

こんにちは。就労移行支援merayの利用者のたつみです。

夏にはよく見かけていたわたがしのようなもくもく雲が少しずつ減り、筆で描いたような薄い雲がたなびく季節になってきました。

秋の気配はそこかしこに漂っているのですが、まだまだ農業をするには暑い季節です。


今日は就職勉強のプログラムのひとつ「SST」についてお話したいと思います。

SSTは「ソーシャル・スキル・トレーニング」、訳すと「社会生活技能訓練」。堅苦しい印象を受ける名前ですが、merayの「SST」はとても身近なところから始まります。


今回、ホワイトボードに書かれた文字は……「同調圧力」。利用者の方からもうわあ、と声が上がりました。

まずは、どんな時に同調圧力を感じたか、というエピソードをみんなで考えます。

「何人かの友達と食事するとき、自分だけ違うものが食べたくて『えー?』って言われてしまって……」「仕事の後の飲み会とか。決められたことじゃないのに行かなきゃみたいな流れで」「それなら残業もそうですよね」「このご時世だから、マスクしないと!みたいなのもありましたよね」



身近な体験が次々と浮かび、職員の方がホワイトボードに書き留めて下さいます。

そこから、少数派になってしまった時の気持ちや、逆に多数派だったらどんな気持ちになるか、などを考えていきます。


「少数派になった時って失敗した、恥ずかしい、みたいな気持ちになりやすいですが、間違っているわけではないんです。皆さんには少数派でも恥ずかしく思う必要がないことを知ってほしいと思っています」


職員の方がそう言いながら事例を交え、2パターンの言葉をホワイトボードに書きました。片方は明らかに同調して欲しいとすごむような言い方、もう一方は理論的に理由を述べたうえで、自分の意見をきちんと述べつつ相手を尊重する言い方。同じ内容なのに、受けた印象が全く違います。


「自分の固定概念や決めつけを感情的に伝えると、相手に圧力をかけてしまいますね。では、ロールプレイを通して、その同調圧力について感じていただきましょう」


ロールプレイは役になりきって会話をするもので、指名された方が役割を演じます。

実際に口に出して言ってみたり、言われたりしてどんな気持ちになるかを感じたり、見ている人は演じている人のどこが良かったかなどを話します。

今回は同調圧力をかける人とかけられる人に分かれ、指名された人が前に出てどんな気持ちになるかロールプレイを行いました。


「こういう言い方されると、やっぱり断りづらいですね……」

「あの言い方だと、どういう言い方をするとよいでしょうね」


ロールプレイを通して感じたことを受け、皆でどんな言い方にするとより良くなるかを話します。


「同調を促すのではなく、自分の意見を述べたうえで、相手の意見にも耳を傾ける。いわゆる協力、協調できるといいですよね」


みんなで意見を広げつつ、どんな言い方をすれば円滑なコミュニケーションが築けるのか。SSTでは毎回テーマを決め、みんなの意見を取り入れつつ伝え方について、受け答えの仕方についてを学んでいきます。


「最近こういうことがあって。どうすればよかったかって、ずっとモヤモヤしています」

そんな悩みを打ち明けてくれた利用者の方の話から、SSTのテーマが広がっていくこともあります。

SSTは社会生活、つまり就職後にも活かせるスキルなのですが、通所中やプライベートの時間など、日常的に活用できる内容ばかり。特にmerayのSSTのプログラムは、同じ悩みを持っている人が自分以外にもいるんだ、と安心できる時間でもあります。


自分の意見を出すことや、ロールプレイで緊張してしまうことはあります。人と関わるのに苦手意識を持っていれば、なおさらです。私自身、最初のうちは緊張しっぱなしでした(今もロールプレイで指名されるとあがっています……)

うまく出来なかったと落ち込んでしまうこともありますが、徐々に慣れてくると、日常での人との関わり方も自然と少しずつ変わっていくような気がしています。





パニック障害、不安障害、うつ、統合失調症、発達障害などで、「働きたい」けれど「働けない」と困っている方が、「働ける」ようになって自分の力で生きていくためのお手伝いをしています。

安心できる場所です。自分を取り戻しにきてみませんか。

見学・体験利用をお待ちしています。


e-mail: info@meray.co.jp Tel: 042-316-1256


「me(私に)ray(光)はある」

希望を持って、光ある未来へ向かって。

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