こんにちは、就労移行支援 merayです。
タイトルはちょっと派手ですが、内容は主に農業のお話しです。
農業には、薬とはまた違った効果があるみたいですね。
他のブログにも書いていますが、パソコンをすごく練習して、パソコンを使った仕事ができるということで就職しても、例えば不安障害の症状が安定していなかったりパニック症状に対する対策が出来ていなかったりすれば、安定して長く働くことは非常に難しいんじゃないかなと思います。
そういう『対処する力』については「自己理解」というプログラムの時間を設けているのですが、それとは別に行っている心の回復のためのプログラムの一つとして農業はとても有効です。
例えば、
パニックの症状があり、発作が怖くて不安な日々を送っていた方が、農作業に参加するようになって、作業に集中したり、合間でお茶を飲みながらお話をしたり、周りを見ながら「まったり」過ごしたりするうちに、なんか発作が少なくなり、発作が起こった時にも以前よりはかなり落ち着いて対処できるようになり、発作が起きてもまあ大丈夫かなと思えるようになって、無事お仕事に就かれました。
また、
最初の頃は半日通うと一週間ぐったりするほど消耗してしまっていた方が、週に2回ある農業に週1回から参加し始めて、徐々に農業なら週二日通えるようになり、気が付けば笑顔でたくましく農作業をするようになって通所日数も増え、現在着実に就労へと向かっています。
他にもまだ農業で安定を取り戻していっている方が居ます。
もちろん、農業だけで大きな効果を上げているわけではなく、「クラフト製作」など他の回復プログラムや「自己理解」「SST」などの自分や他者に対する理解やスキルアップも同時に行うことで大きな効果を上げています。ただ、それに対する農業の影響が非常に大きいということは間違いありません。
そんな農業ですが、今回はなかなかハードな作業を紹介してみようと思います。
農業に関しては、以前のirutoco.という事業所名だった頃にも沢山あげているのですが、今回、菊芋掘りというなかなかハードな作業をしたので、書いてみたいと思います。
まず、その菊芋です。
泥が付いたままでちょっとわかりにくいんですが、こんなです。
ちょっとした高級食材で、食べるとおいしいんですよね。
埋まっているのはこんなところ
このヒュンヒュン生えている枯れた茎の下あたりにそれぞれ埋まっています。
ここを横から掘り進んでいきます。
すると、こんな風に埋まっているのを見つけることが出来ます。
このように掘っていくんですが、この菊芋、掘っている時に少し強く当たってしまうと傷がついたり簡単に切れてしまったりするので、土が硬くて結構力を入れて掘らなければならない割にかなり気を付けなければなりません。そして、手作業で掘り進むには範囲が広いので、なかなかの労働量になります。
参加される方はやはりここの利用者さんなので、精神的にはまだ回復途中にある方々なんですが、この農業に関しては「気持ちよく頑張る」ということがとても上手に出来ています。
疲れても大きくダメージが残ることもなく、「自己理解」というプログラムで整理したり普段の通所でのちょっとした会話や確認でも整理した「自分自身での対処法」をうまく使って、とても上手に自分を維持しています。
そんな風に作業が出来ると、作業すること自体がとても楽しみになります。
今回のブログは、先週の木曜日と今週の火曜日を合わせたものですが、こんな風に掘り進みました。
4月1日作業開始時
4月1日終了時
4月6日終了時
ちょっと分かり難いかもしれませんが、手作業でコツコツとかなり進みました。
結構な深さに埋まっているのもあるので、ある程度深く掘る必要があるというのと、深い所は粘土質で硬いのでなかなかの重労働です。それでも、基本的に掘るのはとても楽しいし、短い時間でも体をかなり使うので働いた感は満載です。そして、途中で吹く風が心地良かったり、陽が暖かかったりでとても気持ちの良い時間でした。
途中で少し休憩して、お茶を飲んだり持ってきたお菓子をつまんだり、とりとめもないことを話して笑ったりすることも含めて、農作業で気持ちが救われるところは大きいです。
広い空間というのも良い所ですね。
あと、利用者さんから「今日はあまり気持ち的に調子が良くなかったけれど土のにおいが心地よかった」ということを教えていただきました。そういうのもあるんですね。そこは気づいていませんでした。今度は気にしてみようと思います。
最後に、先週は菊芋を少しいただいてきたんですが、こんなのが入っていました。
なんか可愛くないですか? 動物っぽいかなと。猫っぽい?
アップにするとこんなです。
顔っぽく見えるような気がするんですが……。
厳寒期には中止していた農業が先月から再開され、冬の間メンタルが落ちていた方も農作業では調子が上がり、このまま上向きになっていくかなと期待しています。
そして、何よりも楽しいです。午前中に農業のある日は、支援者も楽しみです。
ただ、午後には眠くなります。
そんな感じで、とにかく回復していくことをめざして支援している事業所です。良かったら通ってみませんか?
焦ってつまづいてしまわないように、「大丈夫かも?」ってちゃんと思えるようになって、そして、無理して頑張るのではない、無理にさせられるのでもない、自分らしく出来る仕事を探してみましょう。
お待ちしています。
パニック障害、不安障害、うつ、統合失調症、発達障害などで、「働きたい」けれど「働けない」と困っている方が、「働ける」ようになって自分の力で生きていくためのお手伝いをしています。
安心できる場所です。自分を取り戻しにきてみませんか。
見学・体験利用をお待ちしています。
e-mail: info@meray.co.jp Tel: 042-316-1256
「me(私に)ray(光)はある」
希望を持って、光ある未来へ向かって。
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